一週間とばして本番。(この間のネタは練習やレッスン含め捨てる)
紀O井ホールで本番が出来るというのもここの売り。企業オケのコネクションや財力はふつーの後ろ盾の無いアマオケには出来ない環境で演奏できるってことかも。練習場代やホール代なんてそれ程神経質に考えなくても、きっと申請した予算にゆうゆうはまっているのかも。ここのホールも電車1本だから便利。
こじんまりした室内楽用ホールという印象だが、実際舞台にのると見ているより狭苦しい感じではない。響きも良い。コンミスのソロが何時にも増して艶やかで、伸びやか。初回参加したときの練習では、とまるんじゃなかろか、と思ったが、結構上手く纏まっていた。本番に強い人あつまってんのねー。やっぱコンミスは凄い。本番前にきゃっきゃっと舞台で写真とりまくり、あの年齢で(失礼)ノースリーブのキャミ姿が痛く無い。ドレスも華やか。「あの女はシェラザード弾くために生まれたようなもんだ。今まであの曲経験ないってのが不思議だ」と金管のおっさんたちがぼやいていたように、スーパーポジティブで、肝っ玉据わっていて、団塊おやぢたちをひれ伏す威力があるんだろう。
団塊といえば、某Wキン出身者が多いというここのオケ。伸縮自在は敵である弊社の役員だ。団塊世代商社マンというのは、ターミネーターかと思うくらい、頑丈で元気だ。毎晩2時や3時まで呑んで次の日元気一杯で仕事している。部下の方が疲れている。ほぼ引退世代になっているが、彼らが全員いなくなったらモーレツサラリーマンというものは消滅する気がする。しかしこんなに元気や奴ら、早々引退させては日本経済のためによろしく無い。多分死ぬまで働いていたい連中だ。
そんな団塊商社マンの伸縮自在。。そら元気だわ。(運動系と違い、長く趣味を持続させられるという意味においても、元ラガーマンとかより元気だと思う)
リハの時
「リハの順番は本番逆順です」
とステマネが言ったのに対してすかさず、舞台最上段から
「おお!じゃあ打ち上げからだな」
とアホなギャグを飛ばしたのはやはりこいつらだった。
しかしその後
「シェラザード、4楽章から?」
と真面目に天然に答えたのは齢80を超えるアルゼンチンじいちゃんだった。
じいちゃんは、私の同国滞在の話を聴いたらしく、当日は突如スペイン語で話しかけてきた。嬉しそう。しかも私の前の部署と同じ業界にいたという。さすがに80歳とでは共通の知り合いというのも難しいが、このじいちゃんに「又きてくださいねー」と言われたのだけは、申し訳ないと思ったのであった。