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かごめかごめ・・都響定期@サントリ

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クリスマス過ぎれば、見てください、殺風景なもんですね。サントリ。本日の定期、仕事で遅刻。時間過ぎていたので、人もいなくてこんな殺伐とした風景だったのですな。
本日のプログラムは以下。来年もですが1月は邦人作家&現代曲シリーズらしいですね。

ブーレーズ ノタシオン 
三善晃 ヴァイオリンとオーケストラの為の「アン・パサン」
三善晃 オーケストラと童声合唱の為の「響紋」
デュティユー 交響曲1番。

まあマラ6やベト9の様な1曲プロだったら何があってもいくところだけど、現代音楽+邦人作曲家という普段聴き慣れない組合せだったので、ま、いっか、と思ったところもある。
しかし、後から話を聴き、悔やまれることに!(>_<)(>_<)(>_<)。

ブーレーズ。なんだか打楽器祭りという感じだったらしひ。プログラムの楽器編成みても、しらん名前が一杯。ベルトゥリー、シズルシンバル(よだれでもたらしてるのか)、クロタル〈黒樽?)
吊シンバル。(ミニドラ?)、ボンゴ、ベルプレート、トムトム(タムタムもあった)、メタルブロック、ブーバン、アンヴィル、ティンバレス。。世界中の楽器集めた感じだなあ。木魚もあり、中国シンバルあり、ゴングなんつうのもあったな。トンガリラより凄い?。
いったいどんな曲だったんだろう。。。つうか15分でこの種類使うって、経済観念の無い作曲家だ。(では経済観念のある作曲家って何だといわれてもこまるが)
楽器が多すぎて指揮者スコアが巨大だったそうです(゜o゜)

アン・パサン。ソロバイオリンがオケを通り過ぎる、というイメージの曲とか。渡辺玲子は、ぐっぴの表現を引用すると、演奏しながらオケを睥睨し、「ワタクシの音を聴きなさい」という女王然たる威厳がとても迫力だったとか。観たかった、聴きたかった(>_<)。

この間に私はホールに到着しました。1曲目と2曲目の間にも10分くらいの入れ替え時間がありましたが、2曲と3曲の間にも15分ほどの時間がありました。息せき切って来たのに、「丁度曲の合間です。クロークにおあずけになる時間はたっぷりあります」ですと!!。
なんつうか、今回の曲はステマネ泣かせですね。

そして、「響紋」。 凄いですよ。児童合唱団が100人以上ぞろぞろ出てくる。児童合唱の声を久しぶりに聴きました。(紅白でも聴いたけど規模が違う)。無性別で、透明な声。故にこの世のものとは思えない感じがします。ゆっくりと「かごめかごめ」を歌い始めます。すると突如オケが不況和音を奏で、合唱をかき消す。合唱は出たりひっこんだり、オクターブ上がったりしながら、メロディーとして「かごめ」を歌い続けます。対立とも融和とも取れない不思議なバランスのオケと合唱。
「かごめ」の歌詞は、鶴と亀がすべった・・(この歌詞は流産の歌とか、とかく死のイメージがつきまとう歌詞ですね。)ではなくて、なべのなべのそこぬけーの方です。こちらが江戸時代に最初に歌われた歌詞で、鶴亀は明治以降なんですね。そして、風の中の骨は・・・と 死を暗示する歌詞。これは戦争での死でしょう。三善氏の管弦楽と合唱の三部作は全て生と死について書かれているとのことです。この「響紋」は生と死が穏やかに手をつなぐ曲とのことです。私は解説読む前はてっきり「死者の世界から」の歌かと思いました。抑え目の歌い方が、一層無性別感、いえ地下から湧き出た、ヒトではないものの声に聴こえました。こういう衝撃的な曲はCD買って家で聴くって感じには到底なれないので、(夜はこわいです)生で聴けてよかった。合唱の迫力が全然違うだろうし。

後ろの正面だあれ・・・  
(言葉にばかりこだわって申し訳ないですが、この言葉の意味ってなんでしょうね。解釈は色々あるようですが。わ、わたしはどうしても、エクソシストの様に・・しかもあんな醜い顔じゃなくて可愛い無垢な少女の首がくるり・・)

失礼しました(-_-)

デュティユー。いかにもおフランスな発音しにくい名前ですね。現代曲といっても、一般人を拒絶する難解さは無い。結構古典的な箇所もあります。1楽章パッサカリアだし。一つのメロディーの変奏曲風にしております。終楽章で静かに消えていくところはマラ9みたいです。
もう一度聴いてみようかな、と思わせる曲でした。

食わず嫌いはいけませんね。現代曲も沢山聴くようにしなくてはです。
とても良いプログラムでした。

by violatsubone | 2008-01-25 20:00 | 音楽鑑賞