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19世紀のイケメンばよりにすと

ぐっぴーさんから頂いたベルギー王室美術館展入場券、今日行かねば終わってしまう!ので急いでいきました。美術館って閉館早いのよね。喉がどうやら酒とタバコの所為じゃないようなので、(といいわけをし)昼まで寝ており、ちょっと会社で昨日の埋め合わせをしたあと、上野に行きました。4時入館です。ここの目玉はブリューゲルなんですが、違う意味で思わぬ収穫19世紀のイケメンばよりにすと_c0102375_531018.jpg
ふふ、かっこいいと思いません。彼。 ルイ・ガレという作家(しらんがな)の芸術と自由っていう絵です。この作家自体日本では有名ではないのですが、面白い事に絵葉書が凄く売れていて美術館びっくり、だそうなんです。みな感想は同じなのね。画家は男性が殆どなので美しい女性の絵は山ほどありますが、美しい男性の絵ってあんまりないですものね。(ダヴィンチやミケランジェロの様な同性愛者の描いた男性は美しいです。作家も人間ですからそんなもんです)

ベルギーっていうとフランスとドイツの狭間で歴史も文化もよくわかんないなあ、って人多いかと思いますが、古くはフランドル地方、といわれていたところです。あ、と思ったあなたは鋭い。パトラッシュのフランダースの犬、フランダース、フランドルの犬ですよ。あの物語はベルギーです。
絵画に関しましてもフランドル派というとなんとなくピンと来る方いらっしゃると思います。油絵発祥の地ともいわれておりますが、フランドル派で有名なのはファン・ダイク、ブリューゲル、デブ専ルーベンス等。20世紀ですと、ラファエル前派のクノップフ、幻想的なデルヴォー、マグリットなど。マグリットは(今回はきていませんが)空に浮かぶ鳩の絵で有名ですね。私はわりとこの近代3名は好きです。ブリューゲル(この一族は画家を沢山輩出しているので、同名の父と子が2組くらいいてややこしい。有名なのはピーター・ブリューゲル(父)であります)のイカロスの失墜、がこの絵画展の目玉です。この絵、イカロスどこにいるんじゃ、とよくよく探したら画面の下のほうでおぼれている奴がそうだという。こんなんだれもイカロスとは思わんがな。「身投げ」という題名でも、「シンクロの練習」という題名でも違和感ない(あるか)ですわな。
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*美術展のHPからとったのですが、マグリット等著作権切れしていない画家の絵は保存できないようになってるのね。ということで上の2点は切れているのでここに挙げても問題なし。

追記:最近美術館って音声ガイドついてるじゃないですか。あれ利用します?。私は嫌いなんだ。だって美術をきちんと美術して鑑賞するんじゃなくて、何か情報として取り入れるだけの、「安易な薀蓄摂取」に思えてならない。そりゃ、背景知る事は理解するうえで重要かもしれないけど、まずその前に自分の眼と脳でじっくり観察するのが本当じゃないかなあ。とにかく絵をみて自分なりに感じて、説明はあとからでいいとおもうのよね。みんな説明つきの絵の前だけじっとしていてそうでない絵はすっ飛ばしているのよ。情報に操られるのではなくてもっと自分の感性を信じようよ!と思うお局@中学高校美術部 なのでした。 まあ近代以前の西洋絵画みるときは、神話や聖書くらいは読んでおこうよね、というのは基本だと思いますけど。

by violatsubone | 2006-12-02 16:00