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生トム生ティム! ゲヴァントハウスSQ演奏会(up12/13

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12月1日(月)19:00開演(18:30開場)
浜離宮朝日ホール
ピアノ:杉谷昭子
ゲヴァントハウス弦楽四重奏団
フランク=ミヒャエル・エルベン(Vn)・コンラート・ズスケ(Vn)
オラフ・ハルマン(Va)・ユルンヤーコブ・ティム(Vc)
・ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第6番 変ロ長調
・ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第11番 ヘ短調「セリオ-ソ」
・ドヴォルザ-ク:ピアノ五重奏曲第2番 イ長調

ピアニストの知り合いとかいうことで、会社の友人に招待していただいた。これぞただ友だ。
「あのね、DVDでみたら、Vnのエルベンってトムクルーズに似ているのよ」といったので友達は視覚的にも楽しみにしていたようだ。が。
「どこがトムなの?」
登場してきた途端ひじで突かれた。太ってしまったようだ。うーん、アル・ゴアみたいだ。

見てくれはおいておいて・・・

ベートーヴェン6番、快活で爽やかな曲。初期のOP18シリーズ6曲の中で5番目に作曲された。このシリーズはモーツァルトやハイドンの影響を受けながら、徐々ベートーヴェンらしさが生まれてくる。番号と作曲順が違うので作曲された順番に聴くと過程がわかる。シベリアつぼかるがちょっとかじった4番はこの中では最後に作曲されたのでかなりベートーヴェン風な情熱がある。この曲も迫力ある。4楽章の緊張感ある序奏と快活な展開部が印象的な曲。古典ものなので、1stVnが殆どメロディー、つうかバイオリン協奏曲。トムの圧倒的な存在感。私が良く聴くABQの華やかでメリハリの効いた演奏と比較し(つうかCDとだけどさ)、全体的に落ち着いた演奏だと思う。(何日前の記憶だよくそお)正統派ベートーヴェン。素晴らしいのはメロディーをささえる3人の音色とテンポのまあなんとしっかりしていること。メンバーの長老ティムのVcの支える渋くて太い音色が素晴らしい。

セリオーソという名をもつ11番、6番の10年後に作られた曲。円熟期。強烈な出だしかから超絶的な速さと強さと熱さの如何にもベートーヴェン。6番は練習すれば、我々も挑戦できるかもという淡い期待もあるが、もうこちらはアンタッチャブルな世界。凄まじく速い弓が4人ぴったり合ってる、しかもティムなんぞは弓先で弾いているのになんでそんな音太く鳴れるわけ。このあたりになると中低弦も大活躍。夫々の音色が堪能できる。大人の音色。どっしりとしてゆるぎない安心感がある。2楽章の叙情的なソナタは夫々の音が渋く溶け合って気持ちよい。こんなに強い音をお互いだしても尖がらずに何故溶け合うんだろう。低音がしっかりしていると、家の土台がきちんとしている感じで、ストバイの高さが浮き立つんだよね。

ドヴォルザーク。いきなりティムのドソロから始まる。ベートーヴェンの緊張感とは違い、朗々とカンタービレで。ティムの音は伴奏に徹していた前半と違い明らかに主役の音。ホールに響き渡る朗々とした、骨太の音。右手がとてもしなやか。ガツガツ弾いている感じでは決して無く、寧ろ脱力で柔かく弾いている感じなのに、何でこんな音が立つんだろうね。2楽章のヴィオラも、ソロになると突然ソリストの音だすんだよな。ヴィオラの音もすんごい太くてどっしりしていて、色気があった。セカンドヴァイオリンは、つるんとしたおじさん(笑)で、どちらかというと音の高いヴィオラの様な落ち着いた音色がする。DVDと本日との歳月は彼の髪とトムの腹かも。ヴィオラはメンバー違うし、(DVDではメンデルスゾーンが年取ったらこんなでしょ、って感じの人)ティムは全然かわらん。目つき相変わらず悪いし。エンドピン少し短くなった?し、横揺らしも少なくなった。友人はティムに惚れていた。「あの爺さんの音素敵だわ」。
これはピアノ5重奏だったのでした。ピアニストはドイツに20年以上住んでいた日本人の方で、先日のHIROKO。Nより若干年下程度。まあその時代の音かな。友人が「先日ブラームス聴いたときはピアノがでかすぎてかき消していたのよ」といっていたので不安だったが、そんなことはなかった。今日は抑えたらしい。よかったよかった。デュッセルにお住いの様だから、うちの両親は知っているかもしれない。
彼女が挨拶をした。「プログラムに私の赤いサインがある方は、あたりです、舞台においてあるポインセチアをお持ち帰り下さい」
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ふうんとおもって、プログラムみたら、書いてあった。私より隣のおじいさんがわが事の様に喜んでくれた。友人は「つうさん、この運をもって宝くじ買え!」と即座に叫んだ。が、あれは世界一確率の低い賭けなのでやらんのだ。ポインセチアの確率は60分の1くらい。
CDを物色していたら、目の前をデカイ黒服が通り過ぎた。彼らだ。なんとサイン会をやるらしい。興奮した私はDVDとCDを急いで買ってそこにしてもらおうと思った。しかしお姉ちゃんSQが載っているDVDは全てが紺色。サインが出来ない。CDにいたっては昔の奴で(良く観なかった)メンバーがティムしかかぶってない。仕方ないのでプログラムを持って、メンバーに挨拶。たどたどしくドイツ語でご挨拶。私ビオラ弾いてます。ベトベンの4番弾きました。(知っている単語だけだから、まるで私はプロの奏者みたいじゃないか。)SQの名前まで言ってやろうと思ったが、、さすがにやめた。

by violatsubone | 2008-12-01 19:00 | 音楽鑑賞