カテゴリ:映画/TV( 50 )

クラヲタ刑事の映画?

マーラーが16歳の時に書いたピアノ4重奏曲ってのがあるんだが、それがメインテーマになってる映画があったんだとネットを泳いでいる時に知った。ディカプリオ主演スコセッシ監督のシャッターアイランドとかいうやつ。2009年の映画。謎が解けるかみたいな挑発的は宣伝がうざったくて見ていなかったが、ここでこんなセリフがあるという。刑事の主人公と相棒が、訪問した精神病院の医院長の部屋を訪ねると、音楽がかかっている。相棒が「いい音楽だ、ブラームス?」と聴いたが、レオ様はちょっと考えて「いや、、マーラーだ」。マーラーの特徴も充分に出ていない若書きの曲いいあてるって余程のヲタだわ。素の他この映画のBGMはリゲティとかケージとかペンデレツキとかシュニトケとか所謂現代音楽がフンダンに使われていると書かれており、あたしゃ「レオ様はクラヲタ刑事の役なのか!」と思い込んで、こりゃみてみようと思ったのだった。家で映画デブデ見ることなど滅多にないのでTSUTAYAカードも新規で入りなおしたほどだ。

・・・全然違った。ディカプリオ扮する刑事(もと米軍兵)はこの曲だけ思い出があって知っていたということだった。一応謎だらけということになっているがハリウッド映画の謎などはパターンが決まっているので、直ぐわかっちゃう。謎解きがメインだなんていわなければ、戦争の後遺症?で悲しい人生を歩む事になった男の悲劇って内容で、特に最後のセリフなどが印象深く、悪い映画じゃなかったと思うのにな。

16歳の時の曲としては暗いこのピアノ四重奏曲。1楽章しか完全版は見つかっていないそうなので演奏時間は11分ほど。確かにブラームスぽい。回想シーン、紙がパラパラ降り注ぐ部屋で自殺失敗して痙攣している将校を見下ろす米兵のレオ。何が幻想で何が現実かわからない作り(わかるけど)になっており、そのゆがみを上記した作曲家の音楽がもりたてている。その後映画の全体のテーマ曲になっている。
それにしてもユダヤ人ぽい病院長は兎も角、思い出の中でナチの将校が聞いていたレコードがこの曲ってありえなくね?まだ録音されてなかったというつっこみは兎も角、普通に変なのでこの部分も含めてゆがんだ幻想なのか?でも意味ない幻想だよなあ。冒頭の獄門島みたいな島を訪問する時にかかるペンデレツキ交響曲3番ってのが、不気味で中々いい味を出していた。
クレーメルがCDだしてたのでついでに買った。
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by violatsubone | 2011-08-14 22:00 | 映画/TV

英国王はベト7とともに話す

英国王のスピーチを近所の目黒シネマで漸くみた。いつもガラガラのシネマがほぼ満席だった。こんなにここに人がいるのは初めてだ。
地味な話だった。30代の監督がこういう題材を選ぶんだ。。というのが意外。何が起こるわけでもないのだが、名優の名演を心地よく楽しむ、というところか。英国風のジョークとか。
真面目で硬くてがちがちな国王役のコリンファースは勿論、コスチューム・プレイの英国夫人をやらせると、「眺めのいい部屋」の昔から変わらずとばっちり決まる不思議なヘレナ・ボナム・カーターの余裕綽々の演技。普通の紳士演じさせると余計演技の上手さが光るジェフリーラッシュの三つ巴。みな余裕ある、リラックスしながら演じているようで気持ちがいい。そうして英国といえば老人!チャーチル役のティモシー・スポールや大司教のデレク・ジャコビ、ジョージ5世のマイケル・ガンボンと往年の名優がこれまたいい味をだしている。
ヒトラーの演説の映像をみて「あいつは演説上手いなあ」とぼけっと感心する王様。可愛い。
英国製の仕立てよいスーツをこれほどかっこよく着こなせる人はいないなあ。立ち姿だけで王様だ。

これがアカデミーを取ったのは、アンドリュー王子の結婚を控えた王室の宣伝?と思うほど、まあストーリー的にどうってことはない。非常に品の良い、それでいて「過去のトラウマを克服しようと頑張る姿」という、何となく誰にでも共感を得るような題材、名優たちの肩のこらない程度の控えめな名演、で 感動はしないだろうけど、押し付けがましさのない、しみじみとして良い話だったなと思う。クライマックス、国王が話す場面、(ただ話す、だけなのがクライマックスなのだ!この何も起こらなさが逆にすごいのかも?)延々とベト7の2楽章が流れている。これだけが実はちょっと感動の強要的な部分泣きにしもあらずかも。でも良い曲だから良しとするか。

単館映画でひっそりとやっているのを偶然観たら、良い映画観たよ、って得した気分になるかもしれないが、オスカー受賞作?と派手に宣伝されると、これがどうしてだろう?って考えちゃうのでした。
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by violatsubone | 2011-08-07 15:00 | 映画/TV

なでしこさんの事など

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水曜日も後半見て、会議の時に寝かけたのだが、おけ本番の朝も起きてみた。にわかファンである。だって、この時期だったらコパアメリカでしょと思っていたし、マスコミもそう思っていたのでNHKはコパは地上派でなでしこさんはBSだったんだろうから。数年前に見たときは、やっぱりスピード無いし、つまんないなと思った記憶があるのだが、今回見てみたら、なんのなんの。スピーディで正確なパス回し、的確なポジショニング、女性版バルサといわれていたり、さわさんをスカートを履いたペレと呼ぶ(きっと日本以外の)マスコミがいたみたいだが、ぴったりだ。ということで、前日練習を呑まずに帰り、早く寝ておきようと思ったけどやっぱり眠れなくて、多分2時間位。それでも前半途中まで(アメリカのペースだったころ)は寝ていたので見ていない。いや、こんなエキサイトした試合は前回のWCPでも余り無かったぞ。まあそれはいいが決勝戦の常として、延長・Pkとなってしまい、寝るのを諦めざるを得なかった。まあ、舞台で弾いているし、管楽器の様な長い休みもないので、会社で会議しているよりは起きていられるだろう。
私はクールで大人な宮間さんのにわかファンになった。ゴールしてニヤリと指をふるパフォーマンスとか、パスの的確さとか、PKの余裕のゆるゆるシュートとか、後から知った、優勝決定後に一人アメリカサイドに行ってソロと握手したとか。いいなあ、この人。

FIFAの女性ランキングってのも始めて見てみた。男性ランキングと大きく異なるのはアメリカの順位、スペイン語圏諸国の順位。やっぱりGEM指数の高い国、北欧・北米・ドイツ、、即ち女性の社会進出が盛んな国が強い。そういう国の選手達の環境は、勿論日本よりもずっと恵まれているのだろう。その中で、GEMは50位以下の日本がランキング4位(1位にあがるだろうが)ってのは、異質。で、別のデータを見てみると、日本女性が占める割合。専門職や管理職、国会議員はやや上昇。犯罪者の上昇率は思ったほどではなく、一番目立つのがオリンピック金メダル数に占める割合。まあよーするに社会進出は遅れているけど、スポーツだけは「実力」の世界なので着実に存在感を増しているというわけだ。
スペイン語圏、ようするにマッチョなラティーノたちの国は、やっぱり女性の最大出世はミスユニバース優勝というお国柄も多いので、男がすなるスポーツを女性がやるってのはあんまり盛んじゃないんだろうな。。
まあ、TVに出たなでしこ選手達に「サッカーと恋愛はどっちが重要」なんてアホな質問する日本のマスコミのセンスは実際の社会進出度以下なんだけどね。そんなのいちいち憤慨してたらきりないけど、あんな質問ばかりされて、可哀相だよなー。それに大人な対応をする、さわさん偉いなーなんて思いつつ、なでしこ関係の番組をザッピングしていたこの週であった。
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by violatsubone | 2011-07-17 04:00 | 映画/TV

黒鳥

c0102375_1104293.jpg兎に角アカデミー賞受賞のナタリー・ポートマンの根性に感服。バレリーナ役ですよ。ポワント(トウシューズ)で立って回るんですよ。もうそれだけで凄い。バイオリニストの役をやるのとはわけが違うんです。あのチュチュを着て、つま先立ちをして、くるくるまわったり、リフトしたり、足上げたり、も、此れだけで凄いと感心しちゃいます。1年の特訓だったようですが、流石です。勿論、舞台のシーンにはボディ・ダブルがあり、それがどのくらいまでそうなのか、という事はいい沙汰されてますが、少なくともポワントで回転しているだけでもあたしゃすごいとおもうわけ。立ち方も足の甲が外に曲がっていて本物の立ち方とそっくり。足の線がやや肉付が良くなだらかではあるものの、チュチュをきておかしくないのも凄い。
ストーリーは、真面目すぎる子が念願の大役にありついたのだけど、プレッシャーで精神的に壊れていってしまうって話。真面目な子はあっち行きやすいんだよね。あとこの子の場合は母親が、自分の夢を全て娘に託すが、病的な過保護ステージママでやっぱりちょっと変質狂。多分精神病のDNAが遺伝しちゃってるから子供も変になっちゃうのよ、ということ。壊れ方が、幻想や妄想をみて、現実との区別がつかなくなって・・と色々エスカレートして、ここまで派手に壊れる奴はさすがにいないだろうが、役者さんとか共感する人もいるのかもしれない。日本のモンスタペアレンツに育てられた子供達も、そういう目を持っているかもしんないな。
結構エログロ、というか身体の痛み、を神経質に表現していて、トウシューズの履きすぎで割れた爪とか、指の甘皮むこうとおもったらベロリと皮がむけるところとか、爪を深爪するところとか、かきむしった背中の湿疹とか、そこからにじみでる血、というのがなんとも痛そう。トウシューズで立つ時のメリっという音とか、湿疹が広がる時のぶちぶちという音とか、そういう音も気持ち悪い。
まあ最後は、はい?と首を傾げたくなることもあり、ストーリーやら心理ホラーとしては程ほどだと思うが、バレリーナと、エログロ、を結びつける視点は新しいかもしれない。でもコーチが皆こんなだと誤解されると世のバレエダンサー達は反論したくは、なるだろうな。。
ポートマンのバレエと演技力は、やはり賞ものだとは思う。あっちへいっちゃった時の彼女が凄い。白目が赤くなって、結構怖い。一方、ドレスを着て艶然と微笑むシーンは本当にオードリー・ヘプバーンそっくりだ。

そして引退を余儀なくされ、殆ど自殺未遂の様な交通事故を起こした元プリマ役のウィノナ・ライダーが落ちぶれ感を実態そのものでこれまた哀れを誘うものがあった。リアルの彼女はこの映画主人公の様に、「こわれちゃった」口なんだろうなあ。。万引きなんて。。(結局服役したんだっけ?)
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by violatsubone | 2011-06-25 19:00 | 映画/TV

マーラーってやっぱりこういう奴

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★映画の話。この記事を書いている5月18日はこのおっさんの命日で、この日に渋谷観に行くと1000円だそうです。

ユーロスペースって、渋谷の逆側(私はハチ公基準)だよな、面倒だな、と思っていた私は相当長い間この映画館に行っていなかったのだ。いつの間にか桜丘からラXホ街に移転していた。ライブハウスとかも沢山あるところ。映画館あるのは知っていたけど、これユーロスペースだったのね。身にシアターも色々移転したり閉館したり、余計私の足を遠ざける。
顔本つぶやきをきっかけに雨の中足を運ぶ。あー湿気で空気が思いところで、節電だかで空調が控えめなむっとした小じんまりとしたシアターに、デジタル大音量でマラ10が延々とながれていた。ああ、つかれた。なんだか3時間くらいやっていた印象だった。外れが多い「作曲家伝記もの」映画の中では佳作なのかもしれんが、面白かったか、と聞かれると返答に窮する。お薦めかと聞かれても、うーん、まあ人生色々夫婦も色々、女だって色々咲き乱れるのおおと歌うしかないかしらん。

原題はMAHLAR AUF DER COUCHって書いてあって、これはフロイトの診察所にあったソファつうか寝椅子のことなのかなあ?邦題は「君に捧げるアダージョ」って、相変わらず恐ろしくこっぱずかしい副題になってる。まあ欧米の原題って案外即物的だからな。

ストーリー
「妻が浮気をいたしまして」と、寝取られ男マーラーが浮気相談所のフロイト先生のところに行く
「それはそれは、では詳しく話してみなさい」と、フロイト先生の薦めるまま、寝椅子に座った状態で、アルマの浮気についてぐだぐだのべる。
まあこれだけよ。
いや夫婦や愛の形について考えさせられたという方も多いと思うが、夫なんてしろもの居ないし、年の差19歳恋愛なんぞしたことないし、私崇高なことわかんないから、ふつうに、お年頃でモテモテの若妻が老いた夫を尊敬しながらも若い男を求めるっていう、チャタレイ夫人パターンで、その辺の官能小説なんぞにありそうな筋だと思うけど。それに芸術ってもんが絡むから俄然高尚になるんですね。
マーラー氏の告白を聞いて、「そりゃ当然だろうなあ」とぼんやり思うフロイト。作曲もしていたアルマに、それは俺の仕事だからお前は家庭を守ってくれればいい。天才は一人でいい。と、誰もがあんぐり口をあけるオレサマ発言。まあそれでも才能を崇拝していたアルマは従う。マーラーはアルマのために天国的に美しい楽曲をささげる。でもアルマに限らず女性って、男性の半分もロマンチストじゃないし、男性の10倍くらい現実や生活に根付いて生きているもんだ。音楽だけを捧げる事で愛を表現して、外を全て抑制される生活なんぞで才能豊かな美人が納得するはずはない。で、本人はさほど積極的じゃなかったとしても、男性達が寄ってくればまあそーゆー関係にもならあな、と思う。
美貌で音楽的才能の持ち主で、本人もその自負がある彼女は、男性の選択基準が「芸術的才能」だったのだろうな。だから最初は「超ブランド結婚!」と舞い上がってたんだろう。しかしまあ芸術家
なんて普通良い夫たりえない。きっとマーラー以外の誰と結婚しても、似たような結果かと。
「俺はこんなに愛しているのに何故浮気をするのだ」というマーラーに「ああ、わかってないんだなあ」と性愛論者のフロイト氏。年はなれていたって石田純一くらい励めば若い子とだって上手く行くかもしれないのに。自己中心で、家庭を余り顧みず、いくつになっても大きな子供。子供な面が母性本能くすぐって、可愛いと思うかもしれないけど、でも私はまだ若いし。美人だし。才能あるし。アルマもアルマで浮気相手も芸術家(でも夫より小物と思っている)。芸術してりゃツェムリンスキーの様なヘンタイ(映画の彼はまじでやばい感じだ)でも何でもいいんだな。「芸術家」で「若くて」ついでにかっこよくて、更に・・とゆーことであれば、色々心傷ついている彼女の丁度良い相手なんだろね。
どっちにも感情移入は出来ないけど、ここまで鈍感なオレサマであるマーラーはアホ過ぎてちょっと同情してしまう程だ。サロネン指揮のマラ10をBGMに美貌の芸術家wwグロピウスとの浮気シーンが延々と流れ、なんだか脳内マーラーになった気分で鬱々してきた。

この次は、予告編でみた「飯と乙女」でも見て、すっきりした気分になりたいもんだな
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by violatsubone | 2011-05-03 19:00 | 映画/TV

古代君が手が早すぎる件 

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ややネタばれはありますが、まあそれ程支障ないかと。

OKD夫妻にさそわれ、何人かで件の映画を観に行く。1月だったらおわっちゃうから年内にいかなくちゃ、ということで。何でもこの映画の観客層は40代男性が最高とのことで、リアル世代にのみ人気あるらしいから、早くに打ち切られるぞと焦っていたらしい。実際はこれより先に打ち切られた別の映画にいかなくてはならなかったのに。。映画館にいったら、13時台ということもあり、結構空いていた。ファンというのはさっさと駆けつけるものだから最初の数日は興行収入凄く良かったであろうが、急降下ってところじゃないのか?! まあ我々も半分以上(私は9割以上)つっこみに行くだけという感じで、何も期待していくわけではない。
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ヤマト自身の色々なエピソードのパッチワークに、ハリウッドの色々な映画をブレンド。パロディーの様でもあった。一通りSF映画観てきた人は結構うけるかも。私はこの監督の「リターナー」というSF映画を半分アルバイトで観たことある。映画同好会で同人誌やHP作ってた時に、とあるプロモーション会社より、映画評を書け、しかも「褒めろ」と命じられて試写会みせられたのだ。だからすんごく良く覚えている。時空を超えたSF、筋や画像ターミネーター(1)ににてるけど、ロボットが巨大化したりする。これをどうやって褒めればいいんだと思いながら文章書いて、はした金もらって、評論家って大変だ。自分を偽った文章なんて書いて金もらうのはまっぴらだと一度でやめた。まあ映像とか雰囲気とかオリジナル筋とかは、そのリターナーに似ていた・・。ああ、アナライザーとか・・。

酷いとわめくほどのものでもない、オリジナルへのリスペクトは感じられるし、まあ、実写としたらこんなもんかな?CG技術やメカは遠くハリウッドには及ばない・・戦闘機が特に何となくちーぷなので、どうかなと思う。日本の誇る大根役者キムタクは、これは何やってもキムタクだから仕方ない。全然緊迫感が無くて、ちょっと無気力な感じで。そもそも古代進に余り思いいれのあるファンって少ないと思う。ルーク・スカイウォーカーにそれ程思いいれが無いように。ああいう直情径行型(アニメでは)正義漢って、実は面白味ない設定だからだ。だから誰でもいい。ネームバリューで、キムタクでいいんだと思う。
最大の思いいれは、ダースベイダーであり、デスラーであるのだ。魅力的な悪役は筋書の魅力だ。事前の配役に名前が無かったデスラーは、そしてスターシャはどうなるのか?と思っていた。。。。。
。。まあ、そうするしかないよね。多分誰がやっても、みなの中にいるデスラーは再現できないわけだから。オリジナルヤマトの魅力って、割と「漢」(おとこ)同士の戦闘なんてのもポイントなわけだが、その当りが無いので何となく、何かが足りない気がするんだろう。
他は健闘していたのではないか。今の時勢を考えて、甘ったるいキャラからツンデレキャラに変貌したエースパイロット森雪。アニメの森雪は同性から嫌われるブリブリタイプだったからなあ。美人トップガンってカッコイイよね。メイサの切れ長な眼もSFっぽいし。真田さんのギバちゃんとか健闘していたし、山崎努はいい味だしていたし、年齢をうんと上げた所為で老成した若者だった島も年齢相応になっていて悪くないし。伏線を期待した守役の堤真一は抜群にカッコイイ。そうそう登場人物の年齢設定をあげたお陰で、船内食堂にはビールサーバーもある!。
戦艦の中のクルー同志の軽々しくてしかも安っぽいやり取りは不要。そして、最後のシーンは一番不要!!でも、その複線が、古代が知り合ってそれ程にもなってないのに、雪と・・・しかもワープ中に!というあの場面だったとは。さすが現代だ。さすがキムタク古代だ。手が早い。しかしワープ中にって・・・ちゃんとできるのだろうか?!?!?!?
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映画が終わって、OKD邸に。なんとそこにはファースト・ヤマトのTVシリーズでぶでボックスが!。ランダムに取り出して観て、殆ど覚えていない最初のテレビシリーズの個々の画面が映画のここに使われたのね!と色々再認識。それにしてもTVシリーズのヤマトの絵って、殆ど「巨人の星」なんですね。松本零士の面影はスターシャと雪の顔くらい。「いや、あれは最初から松本零士のもんじゃないよ。彼の物語は999のように少年が大人になっていく、というものだから。ヤマトは、安保闘争も終わり、左よりのものに飽きたかな、という空気の中で、ああいうド右なストーリーにして新鮮で人気でたんだよ」というのは漫画ヲタの上司のつぶやき。
ま、つぶやきは兎も角、特に回想シーンの地球とか、凄いレトロで昭和で、座敷で宴会しておどっちゃう古代家とか、映画よりよっぽどうけまくった。やっぱデスラーはこうでなくっちゃ。クール・ジャパンはアニメじゃないとな。
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by violatsubone | 2010-12-23 13:00 | 映画/TV

ブエノス郷愁Part2 瞳の奥の秘密

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先週より更に色づいた桜の紅葉の中、恵比寿にお散歩

ほんの少ししか観ていないここ1,2年の(まじめな)映画の中では最高傑作。アカデミー外国語賞を受賞したアルゼンチン映画。サスペンスであり大人の恋愛映画でもあり、アメリカでは勿論ヨーロッパでも無い、南米だからこその映画だと思う。熱い想いと、それが故の不気味な結末。ボルヘスやプイグを生んだ国の映画だなあ。(公式サイト)ほんとうは今年の夏に上映されたらしいが、たまたま恵比寿で短期リバイバル上映。観たかったのが観れて、それが予想よりも面白くて満足。

「刑事裁判所を定年退職したベンハミンは、25年前に担当した未解決の殺人事件についての小説を書くことを決意する。事件当時の職場を訪れ、元上司の検事補イレーネと再会したベンハミンは、イレーネとともに当時の捜査を振り返りながら、殺人事件の裏側に潜む謎に迫っていく……。終わっていたと思っていた事件と、そして終わっていたと思っていた彼のイレーネへの想い、それはまだ続いていた。」

実は、この映画の「25年前」即ち殺人事件が起きて、裁判所の書記官(ノンキャリ)ベンハミンと部下のパブロ、米国コロンビア大出身のキャリアな判事補イレーネが、捜査をしていた時代、私はブエノスアイレスに居た。ペロン大統領(エビータの夫)が病死して、2番目の妻イサベル(副大統領)が政権を握った年。その2年後にはクーデターがおき軍事政権が誕生した。私は軍事政権になる直前に帰国した。ハイパーインフレで、父親がにわか金持ちになった時、いい思い出しかないが実は国は大変だったらしい。マンションの窓から、ヌエベデフリオ(7月9日)通りが見え、大統領の葬列が通りを通っていったのを覚えている。イサベルはただの大統領の妻であり政治能力は無く、政治も経済もメタメタ、犯罪や汚職も蔓延していたようだ。この映画でも、やっとこさつかまえた殺人犯人が、取引によりあっさり釈放され、逆に書記官達が狙われる。

ノンキャリで年上のベンハミンとキャリアで若くて美人なイレーネの、プラトニック・ラブ。ラテン人にプラトニックなんて言葉があるのかと想う。ベンハミンを避難させるときの別れのシーン、ただ見つめあうことしか出来ない二人。ラティーノなのに。そしてお互いが別の人と結婚し、過去と決別したはずの25年後、事件を小説にしようと過去を紐解くと同時に自分の中のイレーネへの想いまでもがまた湧き出る。いやだから60歳の設定じゃないのか。愛に年齢関係ないし。それでこそラテン人。25年たって漸く愛を告白する。相手家庭持ちなんだけど。愛に家庭事情関係ないし。それでこそラテン人。

サスペンスとしては、新妻を残虐な手口で殺された夫の冷めない熱い想い、その裏腹の深い深い憎しみ。「ボクは死刑制度は反対だよ。この国がそれが無いのは正解だ。だって、死んでしまったら苦しみから解放されるんだ。ボクはずっと苦しむのに。それは不公平だよ」まあこのセリフに尽きるかなあ。最後はいや衝撃的だった。

物悲しいピアノだけのミニマムなBGM。そして心地よいアルゼンチンスペイン語。色んな要素が満足した映画だった。主人公俳優の年齢を刻んだ大人の男の風貌が良いです。髭と皺が魅力的。当時世界的流行のもみ上げヘアイケメンの被害者夫は、25年後にはもみあげどころかちょっと悲しい頭になっていたのは笑えた。こんなに髪の毛が無くなっても、想いは衰えなかったのねえ。。愛は恐ろしい。
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by violatsubone | 2010-11-14 01:30 | 映画/TV

みっくまっく

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ハンバーガーでは無い。悪戯、という意味?の、フレンチ・ブラックコメディの映画の話。ジャン・ピエール・ジュネつう、ミドルネームを抜かしたらもっと妖しそうな映画監督の作品。相変わらずじめっとした暗い映像と、ひねたブラックな展開で、観る人を選びそうなブラックな笑いをちりばめるが、ストーリーは結構痛快なもの。結末の爽快なフランス映画つうのも悪くない。万人には薦めないが、テリー・ギリアムとか、ティム・バートンが好きならば、良いかも。私は結構楽しんだ。

「父親を地雷で無くし、自分もビデオ屋勤務中に流れ弾に当り、弾が頭にのこったままのバジル。退院すると、家も職場も失ってしまっていた。そんな彼の前に現れた奇妙な仲間達。廃品回収を仕事とし、ごみだめの中に住居を構えている。各々不思議な特技がある仲間達に迎えられた彼は廃品回収の仕事中、偶然にも父親を殺した地雷の製造会社と自分を売った武器製造会社が向かいに立っていることを発見。バジルは仲間達の助けを借りて両会社への復讐(仕返しレベル)を開始する。」

ミッション・インポッシブルのブラックジョーク版、といった感じかな。数字に強い女の子や何処にでも忍び込める体の柔かい女性、面白い発明品を作る爺さん。。両会社や社長の屋敷に忍び込んで、変な道具を使い、色々いたずらをする。お互いの会社が仕掛けたと思い込ませ、お互いに争わせ、妖しい第三国も絡めての大騒動。
アコーディオン?の音楽や、レトロな雰囲気の映像はちょっと過去の話かなと思わせるけど、武器会社のpcに移っている大統領は猿居士さん。地雷の話も武器の話も現在進行形の事。で、彼は悪戯してどうしたいのかなーと思わせると、まあ最後は両社長の悪事(戦争でぼろ儲けすることを悪事と定義すればの話)を、現在最も一般的と思われる、情報公開の仕方で全世界にばら撒いた。まあ道義的というより、資金流用とかの話もあったりしたので、法的な罪にも問われ、両会社の株価は暴落し、目出度し目出度しという結末。根本的解決じゃないので、まあ、仕返しとか悪戯、って範囲ですかね。

ちょっと前の映画だったら、悪者の悪事告白をマスコミに流すだの、警察にデータ送るだの、というのが解決法ではあったが、今や某海保の様に件の動画サイトに流せば一発okというわけ。何だ結局これかあ、という気持ちと、ある意味非常にタイムリーな映画みたもんだという感想。

最後は悪者懲らしめる痛快なファンタジーではある。それを何か奇妙にねじくれた感じにつくるのがこの監督の作品。実は一番有名なのが「アメリ」なのだが、あの映画も「不器用な女の子の恋物語」とか「クレームブリュレを世に広めた映画」だけじゃなくて、ちょっとブラックなところとか、変なところとかがちりばめられてはいる。どっちかっていえば、「デリカテッセン」が印象的だねえ。これは「スイーニー・トッド」みたいなもんで、かなりブラックなSF・ホラー・コメディ。
今回はそこまで黒くは無いけれど、仲間達の城であるガラクタ御殿のデザインはちょっと良い。宮崎アニメにもやや雰囲気にてるかな?。どいつもこいつも、一癖あるどころか、変!なのがまた味ワイがある。まあしかし、アメリカンブラックジョークの様にスラップステックで判りやすいものでは無いので、何が面白いわけ?という人もいるとは思う。
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by violatsubone | 2010-10-24 15:46 | 映画/TV

ちょんまげぷりん

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映画を観た後に、原作も読んだ。そう思うことは珍しいが、映画の方が面白い。さすがM口先生のお薦めだけあるな。笑いのツボに共通点を見出し、先生のお薦めは面白いはず、と思って滅多に観ない邦画に足を運んだが、名作とか傑作とかじゃないけれど中々楽しめた。
タイムスリップものなんてジャンルとして確立するほど山ほどある。メジャーどころではバック・トゥー・ザ・ヒューチャーとか戦国自衛隊とか、時をかける少女とか、ターミネーターもそうだよね。
ニューヨークの恋人、みたいな恋愛モノか、SFアクション系が多いか。観ていないがTVドラマの仁もそうか。あれが漫画原作だったからこちらも漫画かと思った。。
ストーリーは江戸時代のサムライが現代にタイムスリップして、シングルマザーの家庭に住み込む。そこで完璧な「主夫」ぶりを発揮、更に発展しケーキ造りに凝り始める・・つうなんてこともない、それだけ聞けば誰も観に行きたいなどとは思わないものだ。侍役の錦戸某なんてジャニタレ知らないし。タイムスリップコメディーの面白さは時代錯誤感で、このジャニタレは中々美味く背筋を伸ばして矍鑠とした侍の役を好演していたとおもう。どちらかというと、テーマは男女の働き方(笑)。主人公のシングルマザーの仕事と育児のバランスのドタバタ、会社での上司や部下の嫌味、家に帰ったときのリアルな散らかりっぷり、で、お侍はもっと古いので「女が外向きの仕事をするのか」と仰天されたが、他に当ての無い居候なので唯一やれることである家事をやるが、異様にきっちりこなす。
で、主人公は「家の仕事や子供の面倒を見てくれる人がいるなんてなんて素敵」と仕事に専念してちょっと出世もする。スーパー主夫ぶりを発揮していた侍だが、ケーキコンテストに出ることになり、彼にも仕事がつくようになると・・。という、別に江戸時代じゃなくてもいいだろてきな物語の設定なんだけど、ストーリーというより小演出が面白いのだ。原作から取ってきてるところもあり、オリジナルのところもあり。原作にあった、時代劇につっこみを入れるシーンは入れて欲しかったなーなんて思ったけれど、最後の展開はなんだかホリエモン化した原作の侍よりも映画の方がちょっと実直でいい。(多分この原作者は話を広げすぎる傾向があるみたいだ。)そして安易な恋愛モノに発展しないところが良い。予測された結末だけどちょっとほろりとした。私は映画や本では、驚く程イージーにほろリとするのだ。ラストの歌が、清志郎なのも良い。
原作は作者は自分の主夫経験を物語にしようというのがきっかけで設定が後から侍になっちゃったようで、なので働く女と主夫の生活ぶりに重きを置いたのかな。勢いで続編を読んだがこれはかなりの駄作。表現したいことが先にあった前作と、設定を無理やりひねり出した続編の差なんだろうな。原作者大丈夫か今後と思った。同じ原作者で「オケ老人」つう本があるようなので、文庫化されたら読んでみよう。
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by violatsubone | 2010-08-29 19:00 | 映画/TV

オーケストラ!

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深刻な歴史背景と、ドタバタコメディーと、感動話と、音楽やっている人にはつっこみどころ満載で、全般として前評判どおり楽しめた佳作。ちょっと実話入り。ブレジネフ政権下のソヴィエト、殆どの読者さんが生存している時代の話。ユダヤ人排斥で、彼らをかばった指揮者や演奏家がクビになったのは本当の話なんだそーだ。(日記アプする前にその時代の本よんどこうとおもって何一つよんでなかっただよ。)ユダヤ人演奏家はシベリア送り。主人公の指揮者もユダヤ人友人をかばったということで、当時のオケメンバー共々クビになり、彼はボリショイ劇場の掃除人となっていた。ふとしたことから、普通成り立たないと思うような替え玉作戦で、ボリショイ交響楽団(Оркестр Большого театраをそのまま使ったかちょっと変えたかは不明)の名前で自分達面子でパリまで行って演奏しちゃおうという。で、嘗ての仲間を集めて、30年ぶりに演奏会を開くためにパリに行く・・。果たしてその音楽会は成功するのか?というのが非常にざっくりした筋。
指揮者がこだわるチャイコのバイオリンコンチェルトとソリストとの関係が絡まる大きなストーリーの謎。あまりに有名なチャイコンにこだわる理由って何よ。「コンサートにするなら3曲ですよ」といわれて、「チャイコン以外はどうでもいい。そうだな、セレナーデとプロコフィエフとでも書いてくれ」セレナーデとは誰のセレナーデだろうか?そして余りにぞんざいに扱われたプロコの存在って一体。まあこだわりの理由は中盤から明らかにされていく。ソリストとの関係も。まあその筋はとりあえずそれ程でもないけれど、謎が音楽を通じて解き明かされる最後の10数分のシーンは感動的なものがある。演奏も良いと思う。チャイコンは感動シーンには本当に相応しい盛り上がる曲だ。後は笑い転げていたがそのシーンだけは涙が出たのは、してやられたか。
ドタバタ喜劇で笑えるのは「現代フランス人の創造したソ連時代の風景」だ。まあアメリカ人が書いたアジアとさほど相違は無いかもしれない。広場の演説と、その観客(サクラ)集めの仕事をしている肝っ玉ロシア妻、あの奇妙奇天烈な結婚式と、よくわからんロシアンマフィアの銃撃戦、全然来ないバス、飛行機の中で酒呑んでのどんちゃんさわぎ、KGB事務員の席にあった小さいレーニンから大きいレーニンまでの胸像。また、練習時間に来ないのを「ロシア人だから」と、フランス人にいわれたか無い気もする。日本人としては。
原題はコンチェルト。つまりチャイコンが主役だけれど、オーケストラ!とつけた邦題がヒットの成功の一つだろう。内容の正確性よりも、印象が問題だ。のだめ観た人が結構来たのだろうな。いくらプロだって30年弾かずに、いきなりリハなしに楽器もってこうも合うもんか、とか、その後に演奏したであろうプロコはどうだったのか?とか、勿論ソリストのバイオリン発表会的な直立不動演奏とか、メンバー集めのときに、(韓国ドラマのベートーヴェンウイルスでもそうだけど)管なんて直ぐ集まるんだからもっと弦楽器集めろよ、とか、食堂で曲を皆でバラバラのパートを歌いながら盛り上がるのは古今東西アマでもプロでも同じ楽しみだなーとか、色々つっこんだり共感したり疑問におもったりして、音楽やっていると楽しみ方も多方面だ。(感動面はその分薄れるのは止むを得まい)
演奏していたオケはロシアじゃなくてハンガリー?(だっけ?)のオケだったらしいが、最初めちゃくちゃで途中から名演になるという変化をも通して録音したのは凄い。

主人公の最初の身分とかトイレの密談が、この場末の映画館とシンクロしていた。おんぼろオケだからこんな映画館の方があってるかなー。あと名曲が一杯!というほどは出てこない。何しろこのオケの演奏シーンはチャイコンだけだし。

そうそう、コメント削除された方のために付け足すと、場末からちょっと歩いて(でも全然いった場所を覚えていない)「ヤキトリでも」ということで店に入った。寿司屋の様にカウンターに焼き物のネタが並んでいて、六本木らしくちょっとお洒落でちょっと庶民的で、何より店員がイケメンぞろい(ポイント高い。しかし串焼き屋の格好より黒服が似合いそうな六本木風イケメン)美味しい串焼き屋だったが、記憶している限りでは鶏肉は殆ど出てこなかったようだ。で、「福岡では串焼き全般をヤキトリという」という説明を受けた気がするが、そうなのだろうか?
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by violatsubone | 2010-08-14 19:00 | 映画/TV