ルノワール+ルノワール(書き換え)

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レスン後はお散歩にて文化村、というのが土日昼間レスンの恒例。
本日は映画はパスで、地下の美術館に行ってまいりました。

この新しい形式の展覧会は、2005年にパリで開催されて好評を博した企画で、日本にもオルセーより絵を借りて開催することになったそうだ。日本の観客リスペクトされているんだなあ。何度も書くけれど美術鑑賞には贅沢な環境。パリやザンクトペテルスブルグにはいつも同じ絵があるけれど、日本は毎月毎月どこかの美術館で違った展覧会があるのですからね。ただどこに行っても凄い人というのが問題。その点、この文化村美術館はいつも比較的好いているのが魅力。
ルノアール一家というのは実は芸術家、というか芸能一家なのでして、画家のパパ、オーギュストと映画監督の次男ジャン。長男は俳優で三男は陶芸家。三男が生まれたときはパパ既に60歳というから元気である。この頃からリウマチに悩んだとかいうけれど、画家としては家族にも恋人にも恵まれて長寿全うし中々良い人生だったのでは。この偉大なるパパと、こちらも偉大なる映画監督の次男の作品の時代を超えたコラボレーションである。そしてジャンが如何にパパの影響を受けたか、ということを絵と映画の一場面を隣に置く事で観客になっとくさせる仕組み。

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ホント、キュレーターさん企画考えたなあ・・ と 感心した。多くをオルセーから借りた名画の数々と、その絵に影響を受けた息子の映画のシーンを抜粋して展示している。絵画の合間にスライドが10種類ほど。各々が1分半ほどなので、全部みても それ程時間は撮られない。絵の雰囲気にぴったりの部分を1分だけ映画から切り取るなんて、よほど両者を良く観ていないと出来ない。まず、一部屋目は自画像だの子供の(ジャン)の肖像だのの家族の風景。少年時代の狩猟服スタイルのジャンを描いたオーギュストの絵。その横に映画「ゲームの規則」から監督本人が肖像画そっくりの狩猟服で登場。その向こうには長男の肖像画。その隣には俳優の長男が主演した「ラ・マルセイエーズ」映画の一部分。(ルイ16世の「叛乱か?」「いえ閣下、革命でございます」のシーンです。ベルバラ読者はわかるわね)次の部屋では女性を描くことが大好きなパパがいろんなモデルを起用した肖像画。ジャンも女性を描くのが大好きということで「黄金の馬車」の1シーン。次の部屋は美しい木漏れ日と新緑、水を描く事も、女性同様愛していたパパの「陽光の中の裸婦」とジャンの「草の上の昼食」の1シーン。
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パパの「ブランコ」に対してはジャンの「ピクニック」、パパの「田舎のダンス」に対しては「恋多き女」、というように対になっての展示。ううむこうやって比べると確かに映画は動くオーギュスト・ルノアールだ。
「私の一生は父が私に与えた影響を確定しようとする試みに費やされたものだ」と自身も語っている。息子と父親ってもっと反発するもんじゃないのか。そんな素直に、あきれるほど素直に父親の影響なのか呪縛なのかを受け入れて良いわけ??と思っちゃうけど、ジャンが生まれたときはパパ既に50歳(元気じゃ)大画家であったわけでして、そのくらい年が離れちゃうと逆に対抗心も反抗心もないのかなあ・・。
絵も映画も、女性が大らかで(デ○とはいっとらん)自然が綺麗で明るくて通俗的で、古きよきフランスの香りが漂う作品群。
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但し、絵の横に映像があると、やはり動いているものの影響力は強いと思う。絵に集中できない。これほどの名画を展示してきても、逆にかすんでしまい、パパを敬愛する息子の作品が逆にパパの魅力を抑えてしまうような気がした。だって美術館でたあとの印象はやはり1分間休みなしに動いている映像の方が強いもの・・。幼い頃は大好きだったルノアールの絵だが、その明るさとしまりの無い平和すぎる笑顔の女性に意志や深みを覚えず、余り好まないから印象が薄いのかなあ。それとも喫茶店にさんざん張られているから?(笑)。
おまけ:帰りに食べたクレープ。リンゴのクレープと、クレープシュゼットは私が好きな洋風デザートトップ1,2を争います。美味しかった♪
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by violatsubone | 2008-04-19 14:00 | 芸術鑑賞