都響定期~中○さんの引退曲はマティスでした

c0102375_1535.jpg2007年度都響定期最後の演奏会です。今年度はすっぽかしたりせず真面目に通ったなあ。
カレの所為かしら♪
2008年度用の紹介紙が配付されてましたが、団員紹介用のカレの写真がいきなり真面目モードに入れ替わっていた。誰かに「変に思われますよ」といわれたのかなあ。面白かったのになあ。

さて本日は4曲。バラエティ豊かであります。
指揮 ジェイムズ・デプリースト
ヴァイオリン 矢部達哉
【曲目】
ペルト 弦楽器と打楽器のための「フラトレス」(1991年版)
モーツァルト ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調「トルコ風」 K.219
R.シュトラウス 交響詩「ドン・ファン」 op.20
ヒンデミット 交響曲「画家マティス」

漫画でおなじみ(笑)デプリースト氏は今期で退団、インバルにバトンタッチというわけだ。
都響定期会員ではるがでぷ氏の指揮は2回くらいしか見ていないし、いずれも深い印象が
あるわけではない。その登場の仕方と、車椅子の性能と、体型が余りに不健康メタボではないかと気に病んだくらいだ。ジャズでは圧倒的だがクラシックの世界には黒人は多くはない、そちらが印象強くて。

ペルトの「フラトレス」は教会の中で聴くのが良いかもしれない。音楽の過剰装飾を一切カットして、(リズムまでも) 弦楽器の単調な和音で まあブルックナーの弦楽器(オルガン風な)部分だけがずっと続く感じですか。静謐な音楽というのかな。中世の教会音楽がそのまま進化したような。この曲は初めて聴いたので、成程、この演奏会は静から動に向かう曲構成なのかなあと後で思った。

矢部さんの協奏曲。室内楽の時と同じ黒のチャイナ風ブラウス。どーしても学ラン着ている中学生にみえてしまうのであります。矢部さんのヴァイオリンは、ソリストではない為か際立って音が立つタイプではない。高音が鳴るより、どちらかというと落ち着いた音色。
最初、矢部さんのアクションがオケのときに比べロボットみたいに固く、オケがそれにあわせて動いているのがちょっと可笑しかった。まるでストバイを威嚇するかのようにストバイ側に前のめりになると、コンマスもそれに答えるアクションで、なんだかお辞儀を仕返しているかのよう。
最初、矢部さんの音が硬くて、空気が含まれていない、なんだか窮屈なものに感じた。ピンクじゃなくて、グレーなモーツァルト。これほど有名なヴァイオリニストでも緊張するのかな。モーツァルトはしかしソリストにとっても難しいのだろうな。感情たっぷり歌う事ができるわけじゃなし、
透明感と軽快さとキラキラした華やかさと繊細さを同時に表現しなくちゃいかんわけで。都響の弦は精緻なので綺麗でした。

後半は華やかな「ドンファン」と「画家マティス」。前後半全く趣向がかわるのも面白いですな。

音が全く後期ロマン派向けに変わるところがプロですな。出だしから華麗で大仰で、バブルの香りがする、(どーも派手なシュトラウスの曲きいてるとバブル時代を思い出すのよ、イケイケドンドン的) 高揚とした気分にさせられる曲でございます。ただ、今日の演奏派手派手しさには少しかけていたかもしれません。というより最後のマティスが持っていった、という印象が強いのでしょう。
実は以前別のアマオケで演奏経験がある「ガカマチ」。どちらかといえば、オーソドックスな選曲をするオケであり、大曲志向では無い私にとってその選曲が心地良かったはずなのに、いきなり分け解からん!という印象が強かった曲。こんな勇ましい曲とマチスの絵がどう関係するのよと思ったら違うマティスで、というオチだが、勿論作曲家当人はオチを狙ったわけではない。
演奏していた当時は、ううなんだこいつは、大河ドラマの主題歌みたいだわね、でもヴィオラ奏者だけあって、ツボを押さえた活躍のさせ方をするわねと苦笑した覚えがある。今聴いているマティスは輪郭がはっきりしていて、「ああこんな明確な曲なんだ」と唖然とした。とてもくっきりした演奏だったわけ。特にリズムが。都響の中でも『名演』に入るのではないかな。ホルン1番がドンファンと画家マチで入れ替わりました。そりゃアシなしだし2曲連続は死ぬわなあ。この入れ替えで、サッカーの選手交代と同様、余裕たっぷりのホルンが聴けたわけでした。

演奏終了後に、ヴィオラの堀○さんが(前のオケで時々トレーナー)すっくとたって花束を取って来た。デプリーストさんに上げるのかな、と思ったらその花束を隣の妙齢女性奏者に渡し、その人が自分でキープしている。「なにやってんのかねこのオバサン。前に持っていかないと渡しそびれるじゃないか」とやきもきしているうちにデプリースト氏はすすすすすと退場。(車椅子の速度速いのよ)他のパートも三々五々と散る中、なんとその花束は2プルトの表で今日は一段とノリノリで弾いているなあと思っていた中山さんに渡されたのでした。
中山さんはG大で我々の頃のビオラトレーナー。(我々が卒業とともに、室内楽に打ち込みたいという理由で辞めて、後任が我が師匠だったわけ)T大卒のインテリと飄々としたキャラは師匠と全く違う意味で個性的な方でした。うううまなぶさまにばかり気をとられて元師匠の引退を知らなかったとは。。準定の様な扱いみたい。引退の曲がビオリストであるヒンデミットということで、丁度良かったのでは。長い間お疲れ様でした。
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by violatsubone | 2008-03-26 19:00 | 音楽鑑賞