血まみれデップ、またオスカー逃す

and the Oscar goes to・・・ 
どの映画もまだ日本未公開なので私の中でもイマイチ盛り上がらんアカデミー賞。米国本国でも地味な映画が多かったので、視聴率が悪かったそうだ。

金曜日の話になるが、ぷらちな豚を喰らった後、ヒルズに移動し「スウィーニー・トッド」を観た。
ジョニー・デップ(以下ジョニー)xティム・バートン(以下ティム)という最高のコンビ。ジョニーの面白さを引き出せるのはやはりオタクで変なティムが一番。私は「シザーハンズ」から観始めて、「妹の恋人」や「ギルバート・クレイブ」(→良い映画よ。ディカプリオが初々しくて)から良いと思った。ファンとしては古株だろう。一種独特の雰囲気を持つ演技力。美形なのに変。その変さは、この監督が一番よくわかるらしい。ジョニーは実は映画選びそれ程上手くなく、か・な・りしょうもないものにも出ている。だがティムの映画でも彼は一味違う。「エド・ウッド」しかり「スリーピーホロー」しかり「チャーリーとチョコレート工場」しかり・・。
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今回の映画は題材も私好み。「フロム・ヘル」出演の時も、好みがあうじゃないのジョニー♪と思ってしまったが。「フロム・ヘル」は切り裂きジャックの話ね。「スウィニー・トッド」は殺人理髪師の話。猟奇モノ、結構惹かれるのよ。特にイギリス発の、暗そうな奴がね。
「スウィニー・トッド」の物語は古い。18世紀に客の喉を切り裂いて連続殺人をする理髪師がいた、というのが、実話と思っていたが、記録による裏づけは取れていないそうだ。都市伝説かもしれない。その後、オカルト好きなイギリス人により話しは尾ひれ背びれ腹びれついて広まり、その死体の肉をミートパイにして人に振舞ったとか、その共犯者は愛人とか、実は彼は階級社会の犠牲者だとか・・・。で、もう19世紀半ばには雑誌からミュージカルになっていたという。古い古い物語なんですね。今回の映画も1979年にスティーブン・ソンドハイムによってブロードウェイミュージカルになったものの、リメイクみたいなものだ。ミュージカル用の台本なのでちょっと「オペラ座の怪人」に似てるか。ミュージカルでは復讐劇仕立て。貧乏な理髪師トッドは妻と小さい娘とつつましく幸せに暮らしていたが、美しい妻に横恋慕した市長はトッドに無実の罪を着せ、まんまと妻を手篭めにする。で、15年ムショ暮らしのトッドは戻ってきて愛する妻が「毒を飲んだ」と告げられる。怒り爆発で、最初は市長への復讐をするために理髪師を始める。その復讐が段々見境無くなり、まあ、人類全て敵みたいな状態になり、髭そりの客の喉を次々にかききる。トッドに密かな思いを寄せるパイ屋のミセス・ラベットは、この食糧難の折に、丁度いいと死体の肉をパイにして店にだしたら大繁盛。そして彼の復讐の標的もついにあらわれる・・。
シリアル・キラートッドの殺人譚を縦軸に、健全なる若者アンソニーとトッドの娘の恋愛譚を横軸に、(いかにもブロードウェイらしいじゃないか)隠し味は階級社会への批判。

映画でも登場人物は歌を歌う。ジョニーも昔Pとかいうバンドを組んでいただけあって・・と思ったけどギターだったかな。ボーカルじゃなかったかも。兎に角初披露という話だ。流石に中々です。でもミセス・ラベット役のヘレナ・ボナム・カーター@現在ティムバートン夫人がかなり健闘していたやに記憶している。
ストーリーがストーリーなのでかなり血が派手に飛び散る。ティムの演出で、血以外の色彩は極力白黒に近いくらい抑えられている。トッドやミセス・ラベットの顔も白塗り。しかも目の周りには深い隈が出来ており、遠目でみるとムンクの絵の様。生きている感じがしない・・。
血はかなり大量に飛び散ります。しかもどろっとした奴。それがダメな人はダメかな。
話は救いようが無いのだが、ミュージカル仕立てなので、結構明るい場面もある。また殺人場面もティムの演出とジョニーの演技力でコワ可笑しい(今作った造語)。ヒール役もアラン・♡・リックマンやティモシー・スポールと芸達者なのをそろえており、独特な雰囲気を堪能できた。

ま、でもオスカーはねえ。。。D.D.ルイスが相手じゃねえ。というか彼がそんなにいいのか、イマイチ疑問な気もするが、出るとけなす人がいないくらいの高評価になりますな。彼に賞が行かないなんてありえない位の別格扱いですね。寡作なので余計そうなるのか。
アメリカ俳優が誰も賞をとらないところからしてもハリウッドは元気ないんだなと思ってしまいますな。フランス人とスペイン人がとるとはね。

外国語映画賞は、いくつか公開中のものが。ヒトラーの贋金、良し悪し別にして、ナチスものやれば、そりゃ賞確定でしょうよ。
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by violatsubone | 2008-02-26 23:59 | 映画/TV