ラスト コーション

本当は2週間くらい前の土日、レッスン後に観たのでしたがそこまで日付遡るのも何なので。どーせネタ無いし。

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R-18映画です。期待膨らみますな。・・という人が多いので、最近は多分宣伝のためにわざと指定を案外目立つようにしているのではと思ってしまいます。だって男性一人客多いんだもん。この人たちが全員映画ファンというわけじゃないだろう(笑)。

私は割りと監督に魅かれて映画を観る方です。強烈に誰か俳優のファンというわけでもないので。で、アン・リー。「ブロークバック・マウンテン」が切なくとても良い映画だった。時々なんで?っていう映画も撮っているので、全てを観ているわけではないが、観たものは外れ無い。

ラスト、はLASTではなくLUST つまり 欲望、性欲へのcaution戒め。
ストーリーは第二次大戦中。日本占領下の上海。女子学生ワンは演劇部の仲間を通じ抗日運動に参加するようになり、スパイとして特務機関(レジスタンスを弾圧する側)のリーダー、イーを誘惑、暗殺する指令を帯びていた。しかし彼女はイーに魅かれていく。

まあ、「私を愛したスパイ」ってなことですね。

イーを演じるトニー・レオン。彼にしては珍しく、冷たく・孤独な悪役です。彼の仕事は抗日運動家をかたっぱしから捕らえて拷問して処刑する、「死の代理人」の様な立場。欧米の人はナチスのSS大将ハイドリヒなどを想起するかと。わざと老けた化粧をしたそうです。いつも忙しく「仕事」(=逮捕~処刑)をしており、ゆっくり寝付けない疲れた表情。危険な男の魅力ってありましてね。そういう人に魅かれてしまう女性の気持ちは判りますわ。一緒に抗日運動をしている男性、かつてワンが恋心を抱いていた男性は、確かに正統派ハンサムだけど、なんつうか真っ当さが暑苦しい。女子大生あがりの新任スパイですから、トニー・レオンの冷たく厳しく危険な中に、ふっと優しさとかもろさとか垣間見るとそりゃよろめきますわな。正義漢や優男演じている時はそれ程良いとも思いませんでしたが、渋いですレオン。アン・リーは俳優の感情表現をとても抑えた形の演出をするので、登場人物が何を考えているか戸惑う事も多いです。まるで長い間そういう表情をしていなかったのでぎこちなくなってしまった、といわんばかりの小さな微笑とか、絶対見せまいとする中で見えてしまう淋しげな表情とか、抑圧された表現が見事です。
スパイ役のタン・ウェイ。演技がどうとかいうわけじゃないですが、不思議な雰囲気があります。化粧によって全く変わる。濃く化粧すればするほど幼げに頼りなげになる。ちょっと童顔な美女、あるときはスケートの真央ちゃんに見えたり、もっと妖艶に見えたり、もっとりりしく見えたり。特に眼に不思議な魅力のある子です。新人だそうですが、まあ、あんなに足広げて、一躍有名になってしまったそうで。

カンヌがドキモを抜いたという性愛シーンは、なんつうか、アクロバットというか、カーマスートラというか。トニーレオン体柔らか過ぎ。何がどうなっているか解からんほどもつれ合っています。慈しむ性愛じゃなくて、貪り合うというか、色っぽいというよりも痛々しいのでありました。関節痛にならんのかと心配してしまいます。

ラストシーンの切なさが余韻として残る映画です。魔都上海の退廃的な雰囲気も素敵です。チャイナドレスにトレンチコートを羽織ればいきなり中国から西洋人の様になるファッションも雰囲気がでております。トレンチコートに帽子、で赤い口紅を差す。禁酒法時代のNYにも通じるこのファッション素敵だなあ。。と帽子が欲しくなった私でした。トニーレオンの魅力、退廃的な美しい映像、切ないラスト、で、私は中々良い映画だったと満足致しました。ただ、アン・リーの映画はどれも少し長いですな。もう少しカット出来ると思う。やはり120分以内に収めていただきたい。

S18的側面はカンヌが驚愕するほどか。宣教師体位基本の国だからか(ーー;)。いずれにしてもシャロン・ストーンには難しそうだなこのアクロバティックな姿勢。ブラピやトム、多分デップでもやらんと思う。フランスは、どうかな。ヴィンセント・ギャロとかならやるだろうか。

私が驚愕したのはどちらかというと、トニーレオンの奥様役の「おばさん」誰だろうと思ったら
ジョアン・チェンだったことか。「ラスト・エンペラー」のキュートなアヒル顔。
なんか貫禄ついて、すんごいオバサンになっていた。それ程年月が経っているってことね。。
それが最大の驚愕。
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by violatsubone | 2008-02-20 23:59 | 映画/TV