タロットカード殺人事件

c0102375_4295387.jpgウディ・アレンの最新作です。毒は少なめですが軽妙なテンポで進み、とても楽しめますー。殆ど映画を観なくなった私ですけど、このところ「あたり」がおおいわ。

<ストーリー>
夏休みを利用してロンドンの友人宅に滞在中のアメリカ人学生サンドラ(スカーレット・ヨハンソン)は、遊びに行ったマジック・ショーで、敏腕新聞記者ストロンベルの幽霊に遭遇し、巷を震撼させる連続殺人事件の犯人が青年貴族ピーター・ライモン(ヒュー・ジャックマン)であるという特ダネを明かされる。ジャーナリスト志望のサンドラはスクープをものにしようと、三流マジシャンのアメリカ人のシド(アレン)と組んで上流階級のピーターに近づく。

ウディ・アレンも70歳過ぎなんですね。彼の映画は好きですが彼自身はやっぱり「変態ロリコンおやぢ」のイメージから抜け出ないのであります。ま、芸術家ですから仕方あるまいな。
前作「マッチポイント」に引き続きロンドン舞台のミステリー。前回はシリアスタッチでしたが、今回はアレン自身も出演のコメディータッチ。主演はこれまた2回連続、今をときめくお色気女優のスカーレット・ヨハンソン。前作を撮り終った後に、すっかり気に入って是非「共演」したいと思ったんでしょうなこのおやぢは。そしてヨハンソンに『父親』役をおおせつかるところでちょっと自虐もだしてみたり?。ヨハンソンは「ロスト・イン・トランスレーション」や「真珠の首飾り」でいきなり演技派女優として賞の候補に上がったが、その後はファム・ファタール役が続いたような。なんといっても肉感的な唇、スイカの様な胸、それでいて品のある顔立ちなもんで、一流どころの監督から引っ張りだこです。でも判ります。今回は眼鏡をかけたジャーナリスト候補というお堅い役柄、服装もGAPか何かで買ったカジュアルウエア。色っぽい女性が色っぽくないカジュアルな格好をしたときの効果をわかっていらっしゃる。シャツにインナーのラフな着こなしだけど、胸がでかすぎてシャツのボタンがとまらず、必ずインナーから谷間が覗くので思わず視線がいってしまいますよ。水着ルックはサーヴィスショットでしょうね。
彼女とアレンのマシンガン・トークぶりが面白いし、とても楽しんでコメディエンヌ演じているところが伝わって気持ちよいです。アレンのおやぢギャグに「じとー」という視線を向ける顔なんて可愛らしいです。ジャーナリスト志望といっても、エリート学生というより、取材対象と直ぐベッドインしてしまったり、恋に落ちてしまったり、というお間抜けさもキュートです。

アガサ・クリスティーのパロディー風なストーリー展開ではあります。(結末はあるミステリーにそっくり。ヒントは木を隠すなら森の中)アメリカ人なので「ロンドン上流階級のスノッブさ」に対する憧憬と皮肉が前作からたっぷりかかれています。街を取るのも上手い監督なのでロンドン観光案内も楽しめます。私はアレンが出演していないアレン映画の方が好きなんですけど、これはまあ、脇役でいい味だしているのでよしでしょう。最後の右車線の落ち、が楽しい。メインBGMは白鳥の湖の「4羽の白鳥」です。それにくるみ割り、や、ペールギュントなどおなじみのクラシックが効果的に使われていてこれもこなれた感じですね。あ、ありがちな役だけどヒュー・ジャックマンカッコイイです。アレン臭もそれ程なく、普通にお奨めできる映画です。

例によって超早口なので、<アレン映画は字幕かなりはしょらざるを得ない>聴き取れないところも多いのですが、気になったのが、
「ホルン吹き夫婦の夜のシモネタ、しってるか?」というところです。その先はさえぎられてしまったので、どういうネタか判りません。とても気になります。

クリスティと言えば、「ゼロ時間へ」が今更映画化されるようで。ちょっと興味ありです。
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by violatsubone | 2007-12-02 19:30 | 映画/TV