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悪魔はプラダよりダナ・キャランが似合う(書き換えました)

「プラダを着た悪魔」観ました。お洒落なファッション映画と思っており馬鹿にしてたのですが。面白かったですよ。これ。予想外の収穫。
ストーリーは、一流ファッション誌の編集局にジャーナリスト志望の女の子が入り、そこの上司に絞られつつ出世していくかというビジネス成功譚。
構成がしっかりしている、テンポがものすごく良い、下手なアクション映画よりいいかもしれない。音楽もファッションもいい(のは当然だが)、そしてなにより悪魔役のメリル・ストリープ!。このオスカー女優、最近コメディ路線やると素敵なのよね。もう演技に余裕あり、遊んでいるでしょという感じですが、超パワーウーマンのオーラが素敵。
キャッチフレーズは「恋に仕事に頑張る女の子」でしたが、恋どころか、24時間臨戦態勢のお仕事マンたちのお仕事奮闘記。ビジネス入門書ですよ。あるいは「彼女は如何にして上司の心をつかみ出世して行ったか」。

この映画のお仕事教訓は以下の通りです(笑)

○人は見た目が9割
ー 主人公がお洒落になっていったのは、仕事で必要だから。アメリカは日本よりビジネスの場で見かけを重視するそうだ。デブは駄目とか。ファッション誌であれば、彼女達のファッションは会社を代表するファッションであるとみなされる。彼女はだから服を借りてまで着飾った。又は
「郷に入らば郷に従え」
男心を捉えるためではなくて、ビジネスの戦略としてのお洒落だなんて、なんて素敵かしら♪

○ビジネスはやはり人脈である
ー 会った人を覚えていると、いつか活用できるチャンスがある。

○とりあえずどんな理不尽な仕事であれ、新人は全力を尽くして結果を出す。
ー愚痴ったりごねたりする前に、行動すること。まあビジネスでは新人に殆ど脳みそ要求されないからね。大抵は手足。何もしないで理屈だけは一人前な新人君 近くにいませんか?

○要求されている事の先を読め
言われた事だけをこなすのではなくて、その先も予測し、ちょっとだけ先回り。(余り先回りしすぎると逆効果)

○ちやほやされている人の心をつかみたければ、ちやほやするな
ー人に囲まれている人にありがちなこと。みんながこびへつらっている中で、しどろもどろと反論した気骨に興味をしめした。周りの知り合いとかでも、皆に「すごいねー」といわれいている人気者の前で「ふん」という態度示すと逆に興味もたれるよ。私も経験あり。

映画の中で主人公とか上司の行動に関して考えてみました。ありやなしやと。

○悪魔上司の要求に関して
A. 朝のコーヒー、昼のステーキの手配
ーニューヨークのビジネスマンは余り昼ゆっくりとらないんじゃないのかねえ、とは思うが
これは秘書の仕事範囲内だろう。

B. 自宅へ本を届ける 洗濯ものも届ける
ー本を届けるというより、重要なところに付箋を貼るところで秘書の力量とわれそうですね。
洗濯物は公私混同ですが、まあ。。許容範囲かなあ。

C. 子供の演奏会にあわせて飛行機を手配する
ー公私混同。女性のビジネスマンが子供を仕事場に持ち込んでいいのか。男性でも愛人のお出迎えを秘書に頼む人もいるだろうが、こういう公私混同はトップビジネスマンとしては慎むべきですね。

D.子供に未発売のハリーポッターを手配させる
ーこれは公私混同どころか、出版業界に勤めるものとは思えない行為かと。著作権法とか違反しないのかなあ。出版前のコピー流出だよ。これ、コンプライアンス違反でしょ。訴えたら上司負けるでしょ。

E.自分の保身の為に、長年尽くした部下の栄転を反故にした。
ー主人公は非難しているが、これはもちろんあり。部下の人事権は上司が持っているのでビジネス戦略の一環。そもそも「内定」状態のものはいつでも覆るので、普通は人に言わない。

2.主人公の女の子に対して

F。 お洒落をするにあたり、ナイジェル(eの部下)に頼みサンプルルームの服を借りる
ー女性誌で非難していた人がいたが、戦術としてありです。金がないけどお洒落をしなくてはならないのだから、お洒落の先輩に指南を仰ぎ、融通してもらうことは 要領と機転の範囲内。

G。彼氏の誕生日祝いを仕事でドタキャン
ビジネスマンとして当然の行為。むくれる男が小者。

H。Dの件で親しくなったジャーナリストと旅先でメイクラブ
どうせならビジネスに活用すればいいのに(笑)。考えも無くよろめくなっつうの。利用しなされ。

I. 上司に認められたのにEの件が引っかかって最後に会社辞める
EよりもDのほうが問題だろうに。。。 

素敵な頑張りや主人公の最大の欠点は。

だめんず

なんだあの彼氏は。仕事で自分の誕生日を祝えないからといって拗ねる男。女のビジネスでの成長を素直に喜べない男。いつも同じ場所で、自分の隣にいることを望む進歩の無い男。教養もない。確かに優しいが、女が自分をおいてステップアップしていくことに恐怖すら感じている。
アメリカでもそうなのか。ちょっとこの彼氏のあり方には反吐もんだ。優しいだけの男など捨てろ。などと書く私は根本は男嫌いなんだろうな。

最後に、プラダですが、女性服は余りビジネス向けではないと思います。その証拠にこの上司の着ている服でプラダはパーティードレス1着。仕事着はダナ・キャランとかカルバン・クラインあたりがいいんじゃないかなあ。主人公のシャネルはとてもキュートです。

by violatsubone | 2006-11-24 22:00 | 映画/TV