天はヲタの上にヲタを作る・・《続》

インバルよ、お前もか。
今年後半は他人の結婚式の世話とブルックナーに明け暮れた、と総括したい。3ヶ月6回の定期演奏会のうち、4回がブルックナーだ!!。
10月読響定期 ブル7 10月都響定期 ブル4 11月都響定期 ブル6 12月読響定期 ブル8
読響は3月末にもブル8やったばかり。(違うクールといえばそうだが)同じ年に同じ曲を定期でやるのはどうなんだろう?都響は2月連続ブルックナー。指揮者違うとはいえ、これもどうなんだろう?「一般の観客を広める」サーヴィス業としてのプロオケ定期のプログラミングとしては如何なものかと思う。読なんてブルは爺さんに絞っておけばいいのに。2ヶ月連続同じ作曲家の都響もいただけなさ過ぎる。普通の薄いクラファンの、ツボネとしてクレームしたい。来期の読はしものんまでもがブルックナーやるじゃないか。(4番のハース版)。

本日はブル6.ブルックナーにしては良心的に60分だ。なのでもう1曲入る。
私のメインは本日は四方さんのモーツァルト。ヴァイオリンコンチェルト3番。四方さんのヴァイオリンは、弾いたとたんにモーツァルトの世界。ポーンと音が軽くなって、尖がったり重かったり細すぎたりしない、なんかふわっとする安心するヴァイオリン。そして大好きな「団員がソロを弾く時のオケの暖かい雰囲気」。全体がなんかふわっと暖かいモーツァルトだった。インバルの、という意識はあんまりなくて、四方さんの醸し出す雰囲気がいいなあ。という感じです。会社帰りはこういう曲をこういう雰囲気のなかで聴くと、癒される!。(別に私は癒しが必要なほど疲弊してはいないけど)団員の雰囲気って客席にも伝わる。それってアマオケもそうなのだろう。
最後にインバルが四方氏と握手したのは、優雅に手にキスしたおフランス人のカンブルランとは違うなあ、と、対比が面白かった。

休憩後にブル6.2管編成で、わぐちゅーは勿論無し、打楽器もティンパニ一つしかない、ちょっと地味な曲。H氏にいわせると、ブルックナーでは美味しいヴィオラも地味な動きで難しいとぼやいていた。金管がはけないブルックナーなんてアマオケ受けしない曲ってことだな。私は意図してないのに2回も生で聴いてる。短いしごつごつしていないので嫌いじゃあない。弾きたいとは思わないけど。先日のクレー氏のブル4は優雅で、スクロバさんはタイトで峻厳、インバルは壮麗で迫力がある。美しさはイマイチなので2楽章よりも、ずっと4楽章の第一主題(だっけ?)のバイオリンばかりが印象にのこる。アップの使い方がかっこよかったんだよな。都響のヴァイオリンはほんとうに良く鳴っていた。たらったらーら、たらったらーら、が1週間頭でぐるぐるなっていた。

ドンのぱ2連荘。何が悲しくて・・。ぐっぴにはいきたくないとぼやいたけど、式が終わってテンションハイオクのぐっぴが聴くわけが無い。すごすごとついていったところに、凄いのがいた。動物園ではないが、ブルヲタというものを、間近で初めてみた。赤いCD売りのつるべえ氏の知り合いだそうで(ヲタ網の広さよ)京都だか神戸だかから、「この演奏会を聴く為に」会社有給をとり駆けつけてきた。見るからに、「平成のブルックナー」という風貌をしており、年上とおもったら7歳くらい下だった。Tシャツにはブルックナーと書いてあった。なんでもただのブルヲタではなく彼のブルックナー「初版」「原典版」(どっちだっけ)?に限るらしい。(ここで、H氏は嘆く。ショスタコなんてこの間テミル氏にばっさりカットされたって誰も何も言わないのにブルックナーだけは何だって版の中のここが違うということでむちゃくちゃ議論になるんだと。きっとヲタのこだわりどころが違うんだろう)
初版といやあ、あたしはインバルの4番のCDを買って痛い目にあったことがある。6番は改定版が無いので、彼曰く「安心して聴きにいける」純正ブルックナーらしい。
そして何を取り出したかと言うと「写真集」ブルックナーの故郷を訪ねたときの写真集らしい。標題が振るっている生家のゆりかごと、墓地の写真をならべて「ゆりかごから墓場まで」。
で、広々としたリンツの森や原っぱの写真、延々と続く長い道などの写真を見せられて
「これがブルックナーの原点です」
ははあ。
「彼はこんな風景の家から、教会まで毎日通ってました。どれも同じようだといわれる長い音楽はこの延々と続く原っぱと同じことなのです。そして突然眼の前に教会が聳え立つ、という唐突な風景が静かなところで突如じゃーん、じゃじゃじゃーんと金管がなったりするという展開になるわけなんですね」一般人にも面白い解説ではあった。しかし、それをしたいがために毎回このアルバム持ち歩いているのかしら。
毎年気が付くとドイツに飛んでワグナー聴いている某氏がヲタ代表と思っていたが、うえにはうえがいるもんだな。ヲタの世界は覗いてはいけない深い深い穴だ。
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by violatsubone | 2010-11-30 19:00 | 音楽鑑賞