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Y響 スペイン人指揮者によるドイツの曲

ブラジル帰りの若者は、熱い。仕事に熱いのは良いが、私は今日早く帰りたいのだから18時半ごろに人の横にたって決意表明などを長々と話さないで欲しい。もう限界と、熱い想いで語る若者の口前に手を広げ、「すまぬが私は去らねばならん」と逃げた。タクシー拾って、今日こそはアウトだと想ってオレンジにメールを打った。「1と3どっちがさきだっけ」別にブラ1とブラ3どっちが先だからいいってわけじゃないんだけどさ。「1が先ってありえないでしょう」とあとで言われた。
果たして、開始時間が5分遅らせてくれたお陰か、中国人タクシーが非常に優秀だったせいか、なんと45分に席立っても間に合った!!。
今日の指揮者はなんとかブルゴスというスペイン人。名前も風貌もスペイン以外にはありえない感じだった。なのにブラームスプロ。Y響プログラムによると「ラテン気質をもったドイツ正統派」らしい。なんだそりゃ。スペイン人がドイツ曲。わー準決勝みたいだ(ってまた時間をひっくり返した発言を)。何をもって『正統派』というのかは良く判らないが、知的にスピーディにとか、ロマンティックに盛り上げてとか、色々な解釈があるなか、抑制の効いた、そしてどっしりとした 古風な香りのするブラームスだった。ああ、だからY響の以前の常任指揮者だったのね。普段の読響のサウンドに近い感じだったから、きっと安心して弾けたんじゃないかな?。(テミルカーノフやタクシー王のときは興奮とか緊張感とかが出ていたけど)案外あっさりと終わった3も素敵だが、私は最愛の3楽章をもっと美しさ前面に出すのも嫌いじゃない、チェロがいい響きをしていた。でもどっちかといえば1番がよかったかなあ。ゆったりとした流れに随所に熱さも感じられ、4楽章の盛り上がりも、派手ではないがとても雄大で、気持ちの良い演奏だった。一箇所もキーっというヒステリックな音や、ブブゼラ金管が響かないのが、以前誰か指揮者に「ブラームスはけして激高しない。」ということを思い出させた。

でも、いくらドイツもの得意ったって、やっぱりWCPはスペイン応援するよね?!ブルゴスさん

by violatsubone | 2010-06-29 19:00 | 音楽鑑賞