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眠れる森の美男美女

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週の後半はさっさと帰る2週目。この日は、友人から譲っていただいた熊川さんのKバレエ・カンパニー@眠りの森の美女、だ。前回頂いた時はなんと怪我で代役だったのだ。「海賊」だった。今回の眠りの森はチャイコフスキーの非常に華麗な演目。やっぱりチャイコ曲は盛り上がりもロマンチックなところも、軽妙なところも、どれも素敵なメロディーだ。この演目は『絶対王政下のフランスの宮殿』が舞台なのでとてもゴージャス。熊川さんの演出もクラシカルな感じなので、この日は伝統的な美しいバレエを魅せて頂いたという感じだった。S席の一等地。観るのでやや前の方が良い。美術監督がイギリス人だそうだが、いつもこの舞台芸術に息を呑む。コローの風景画だ。奥が薄ぼんやりとなる森の風景。その風景と溶け合うような中間色のチュチュ。同じ妖精役でも一人ひとりが微妙に色が違い、そのややくすんだ色使いは、ヨーロッパのバレエの様だ。風景の中に溶け合う衣装の人々が立つだけで、色彩が溶け合い、今度はスラーの点描画みたいな印象派な絵画になる。
「交響曲5番」そっくりなところが随所にあり、確かに近い年代に作曲しただけあるなー。2幕のチェロ独奏なんて、特にうおおそこまで同じなら最後まで同じにしてくれーーと思っちゃうほどだ。しかしロマンティックな、管弦楽だけだと得てしてちょっと甘あま?な感じだが、バレエのこういう動作にぴったりなのね、とかこういうシーンにこの音形があうように出来ているのよね、とか考えるとやっぱりバレエ音楽は舞台見ながら聴くと真価がわかるきがするな。
女性プリンシパルの人材豊富でオーロラ姫はほぼ日替わりのようだった。王子も熊川さんいれて3人くらいだったかな。しかし日本人の体型は良くなったねえと久々にバレエをみるとつくづく思う。熊川さんのダイナミックなジャンプは圧巻だ。飛んだり回るたびに「ぶらぼ!」とヒト技終えると拍手や声がかかるのは面白いすね。やっぱりブラボおじさんはいるらしい。
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観客の9割は女性だった。1割の男性の内半分位がブラボー隊か?(-_-;)。しかし東京文化って2000人だよね、サントリーとほぼ同じだよね?女性ばかりだと休憩時のホールがごった返していて賑やかで、まるで4000人くらいいるんじゃないのかっていう喧騒だった。読響のテミィ演奏会の時の鬱蒼としたクラヲタ雰囲気とは逆というか、性別以外は一緒というか。バレエは好きだがこの「入り込んでいる女の世界」な雰囲気がちょっと苦手なのでした。自分だっておばさんなくせに、いや、おじさんなのかもな。だから女だらけの環境に違和感感じるのかも?

by violatsubone | 2010-05-28 18:30 | 音楽鑑賞