坂の上のクモの事

大掃除を解決したので、(終了したわけではなく)、たまっていた録画を見る余裕が生まれた。昨年(2009年)は結構テレビを観ている。大河ドラマと、不毛と、そしてこれ。とれたま!ニュース位しか見ていない私としては、テレビっ子になった気分だ。雲。
司馬遼原作のこの小説のTVドラマ化(最初は大河ドラマって聞いていた)の話は実は10年程前からあり、漸く司馬家(当人はもう亡くなっていたが)から許可が出たらしい、という話だけ大學史学科連中の間に広がり、かなり盛り上がった。やっぱり歴史好きな人は司馬ファン多いからね。

で、いつドラマになるんだろうと思っていたらフェードアウトし、暫くはこの話題に上らず、立ち消えになったのかと思った。脚本書いてた野沢氏も亡くなったし。とゆーわけで、実は漸く見ることが出来る、という待ちに待ったドラマではあった。 

いやあ、さすがNHK。金のかけ方が違いますな。そして物語も、司馬が淡々と書いているところを上手く掬い取って、膨らませるところはドラマっぽく膨らませ、上手くつくったなと思う。司馬原作のものは、大河ドラマでは余り視聴率が良くないらしかった。司馬は緻密な調査と独自の視点、セリフや感情的な表現が少ない、淡々とした文章。歯切れの良い短めの言い回しが特徴と思う。「余談である・・」と追記する寄り道がまた知識の湧き水で面白かったりする。真面目に映像化すると盛り上がりに欠ける、説明調になりすぎる。(後は女性描写に感心が無い。恋愛シーンもとても少ない。広瀬中佐とロシア女性とのロマンスなんざ2行くらいしか書いてないのだが、ドラマではうまーく作ったもんだ)うんと脚色すると司馬っぽさが無くなる。
そのあたりのバランスが、なんだかとても上手く取れているなと思った。解説に司馬の文章をそのまま盛り込んで、わりと彼の文体のまま映像も展開される。

音楽は日本一売れてる作曲家の久石。のびのびとして気持ちの良い曲だ。刻みのところ弾きたい感じですね。海外にちゃんと行ってロケしている。ペテルブルグロケもしている。街並みそのまんまー。宮殿内部はエカテリーナ宮殿を使ったそうだ。でもエルミタージュ美術館の近くでも撮っていると思うな。裏口のあたりと、斜め前の公園のあたり。ちゃんとロシア語話しているの凄いですね。

なんにせよ、このドラマは戦争時代とはいえ、戦争の悲惨さーなんつうものじゃなくて、常に前を見ていた子供の国だった日本が成長していく様を描いている。とても前向きな物語だ。今の時期に丁度よいかもしれない。司馬の描く男性はとても男気があり気持ちが良いが、(小学時代にはまったので現実の男性との摺り合せが難しかった。アイドルなんぞにも興味を持たなかったのだなあ。(-_-;))ドラマでも中々そのあたりも上手くかいてますね。小説では好古の方が、司馬っぽくて印象的だったんだけど、ドラマは真之の話になってますがね。阿部ちゃんはイメージそっくり。香川は、竜馬伝の岩崎とかぶるんだよねー。

5話終了して、まだ2巻。(3巻も一部入っているが) もったいぶった展開だが、まあ、気長にまとう。
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by violatsubone | 2009-12-30 20:20 | 映画/TV