余命数ヶ月のカザルスにて、ホルンと弦楽

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仕事の用事が無くなったので、思いつき当日券ドタ参加。映画なんかは当日思いつきでふらりと行くけど、コンサートは滅多にそういうことが無い。豆柴さんのアナウンスで、初めて知った。室内楽って、コマメにチェックしないと情報来ないものですからねえ。

来年3月には閉鎖、お取り壊しとなってしまうカザルスホール。まあN大も赤字だからねえ。誰か買ってくれないかな。うちのグループは、どうにも音楽関係には冷たいんだよなあ。美術館を作ったり美大生に援助したりはしているくせに。Sとリーもあのホールの維持費は超赤で、宣伝費として計上しているんだそうだ。小ホールだけだと、客数も少ないし、確かに企業の投資としちゃリターンは無いわけで、もうメセナって言葉も死語になった現在、一企業に買ってもらうのは難しいかな。

というわけで、生きているうちにもう一度観ておこうと。
何しろ曲がね!奏者がね!!

German Classic Night
ホルン:マティアス・ベルク
弦楽アンサンブル:チョコラ・ヴィストーオーゾ・ジャパン 
Vc丸山先生 Va馬渕さん 
(すみません他の方省略しちゃった)

曲:モーツァルト ホルン五重奏曲
ベートーヴェン ホルン六重奏曲
ブラームス 弦楽六重奏曲 第1番

マティアス・ベルク氏はサリドマイド障害で、そのために少し改造したホルンをお持ちだった。この方スーパーマンで、アルペンスキー、フィールドスポーツでパラリンピックにてメダル量産し、らいあーでもあり、んでもってプロのホルン奏者なんだそうだ。まあどういう身体とかどういう人生かということより、芸術家はその生産物が全てなので、余り関係ないのだけどね。ドイツ人って感じの顔立ちだった。レーダーホーゼン(チロルとかの民族衣装)が似合いそうな。とても澄んだ、綺麗な湧き水の様な音色だった。
モーツァルトの軽やかな音色と、ベートーヴェンのいじめに近い超絶技巧。。ベートーヴェンはホルン2本そろって超絶するので余計大変。しかし、音色のトーンが変わらなく、大変!という感じがしないのが凄い。室内楽の、柔らかな音色だった。

ホルン吹きではない私の目的は丸山夫婦の元禄。Vcの丸山先生の弾き方は本当に絵になる。上背があり、足も長いのと、少し斜に構えた弾き方(どうもエドワードといい、私はこの斜めポーズが好きらしい)が凄くかっこよい。硬質な音なのでブラームスどうかなと思ったが、全体的に甘味を排除したキリリとしまったブラームスに仕上げたので、音質ともマッチしていた。馬渕さんはファーストヴィオラ。相変わらず全然揺れない二の腕(何みてるんだ)と、どっしり華やかなヴィオラの音。セカンドヴィオラの方が渋い音を出すのでこれまた良い仕事ぶり。高弦の印象は余りないのだが、「若い精悍なブラームス」のメリハリのある演奏!。1楽章はどんどん前向きに進み、2楽章も甘すぎず、しかしヴィオラとチェロが重力のあるメロディーを奏で、3楽章は笑うほど速く、4楽章は華麗に。で、アンコールにまた3楽章!。闊達なゼクステットで、ブラームスの若い頃の作品だからこういうパリッとしたのもいいなあと思う。丸山氏、しかし、結局全曲彼が仕切っていた感じ。ゼクステットでも、なんだかんだと彼がリードしていた気がするなあ。オーラあるんだよね。。プロオケの奏者でもああいうカッコイイオレサマ弾きをする人、(オケだからかな)あまりいないし。馬渕さんのヴィオラは、重みが聞いていてヴィオラっぽいけど、華やかさが特徴。
元禄って上手く演奏するとこんななんだよね(笑)。
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by violatsubone | 2009-10-29 19:00 | 音楽鑑賞