蝶々さん

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というわけで、午前中練習の後にはオペラ鑑賞@上野の文化会館
普段オペラなんざ滅多に見ない私。マクベス夫人以来か。今回の出し物は
「ひろみ、よろしくてよ」
の、お蝶夫人、もとい蝶々夫人。同じ蝶でも全然違うな。お蝶夫人は恐ろしくプライド高いテニスをするアントワネットだっつうのに、蝶々夫人はひたすら待つ女。有名な「ある晴れた日に」なんて妄想の歌だからね。妄想夫人。(ということは、Fオケのずっきー氏はMrバタフライか)これがかつてガイジンが思っていた奥ゆかしき「ジャパニーズゲイシャガール」なのだろうな。こんな女いねーよ。ところで、Madama Butterflyって一体どういう合成語なんだ、スペルミスじゃないのかと思ってしまったが、イタリア語の古語なのね。今だとSignolaだもんね。蝶々はfallfalaで私の伊和辞書にはbutterflyは載ってないけど、原作者がアメリカ人だからかな。googleで変換するとイタリア語扱いでもb・・が載ってるので定着はしているんだろうな。

すみませんそれまくり。

二期会オペラで読響がオケをしていたので、宅配氏より売り込みがあったってわけ。プッチーニのオペラだから、Fオケ的には聴いておくことも勉強になるだろうと思い。(いやー勉強熱心だねあたしたちってば)。このご時勢にさして思いいれも無い演目に1万円をホイホイ出すのもツボネくらいしかいないだろう。

序曲始まるや否や
「ちょっと大疾走むちゃくちゃ難しそうじゃないの。」
うちらイタリアものの華やかな弦の音だせへんでな。ゴリゴリか、浪花かどっちかじゃん。
で、オペラやってる間は
「うーん、難しそうなのに、伴奏だよねえ」
「やっぱり金管は出番少ないね」
「だってあんなうるさい楽器が鳴ったら歌きえちゃうじゃん」

オペラはといえば、日本人の演出だけあって、非常に真っ当な、日本画の様に端正な舞台装置。衣装もどっかの呉服屋とのコラボ(ロビーでは便乗展示会が行われていた。こんなところで買う人いるのか)なので凝っていて美しい。一度だけデュッセルドルフで観た事があったが、襦袢らしきペラペラな生地をまとって、最初から番町皿屋敷か、或いは五社英雄映画の遊女みたいだった。で、ドイツ語字幕で結局さっぱりわからんかった。
「ストーリーどんなんだっけ」
「蝶々夫人がピンカートンに捨てられる話」
まあ、それ以上でも以下でもないんだけどね。字幕見ると結構受ける。ゲイシャガールの父さんはサムライでハラキリしたそうで。素晴らしいてんこ盛りだ。登場人物のスズキって・・とか、ポンゾって何さとか、ヤマドリ、ゴローってどっから拾った名前だとか、苗字と名前がちぐはぐすぎて。アブラハム・リンカーン号なるベタな船は何、999年の条約って何??日本の曲の引用のされ方が不思議とか、イサナギ・イサナミの神様なんて祈り方するかいなとか他・・泣けますよと断言した宅配氏には申し訳ないが、初めて字幕付で蝶々さんを観てしまうと、あちこち突っ込みどころ満載で、寧ろ笑いをかみ殺すのに必死。いかんなあ。勉強熱心なツボネコンビの心温まる会話の抜粋。
「あんた急に熱心にオペラグラスとりだしたわね」
「子供の金髪はヅラよ」
「あ、ガイジンじゃないのね。道理でママの発音が」
「二期会なのにガイジンの子供だすわけないでしょ。でも髪が気になって」
「それより、劇始まって初めてオペラグラス構えたのが、子供のヅラを確認するためなの?」
「そうよ。だって遠目にも、食指動く様なのいないじゃないの」
「そりゃオペラ歌手はねえ・・・。体型からしてつうさん好みアウトだし」

「うわ、死んだかと思ったらまた起き上がった、ちょうちょうめ」
「ターミネーターはオペラの定石じゃん。兎に角死ぬまで長いのよ。みんな。死んでも高らかに歌うしね」
「泣けないじゃんよそんなしつこいの」
「大体我々が泣くって?」
「ツボネをなめてるんじゃないわよね」

「しっかしこんな日本をナメタオペラ、良く日本人が嬉々として観るもんだわ」
「蝶々さんが着物の前はだけて無念じゃとハラキリしないだけマシってことね」
「結婚ごっこなんてしなくてもいいのに」
「そうじゃないと身請けさせてくれなかったってことじゃないの」
「ピンカートンは港毎に女がいるってタイプよね」
「会員になっているオケ定期毎に女がいるHYSH君みたいなもん?」
「誰がいるってったのよ」
「ピンカートンが酷いって話が一般だけど、船乗りなんてそうしたもんじゃないのかねえ」
「音楽家と同じよね」

ある晴れた日の伴奏はばよりんソロでしょうか、とても美しかった。ううすいませんがオケに対する感想はそのくらいしか覚えていない。やっぱり伴奏なんだもん。

でも、字幕あるからこそ楽しめるんだよなあ。字幕無いとつらいよなあ・・。
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by violatsubone | 2009-10-11 14:00 | 音楽鑑賞